ガウガウわー太のある風景/岐阜県郡上郡八幡町

■長良川鉄道・郡上八幡駅
長良川鉄道は岐阜県の美濃加茂市から白鳥町までを南北に繋ぐ単一路線鉄道です。 国鉄時代に廃止指定を受けた際に、地元からの出資などにより新しく作られた鉄道会社が長良川鉄道。 長良川を横目に見ながら山道を走る一両編成の列車は「のどか」の一言。 郡上八幡駅は築50年以上の木造立て、昔は蒸気機関車が走っていたそうです。 駅の中には展示室があって、国鉄時代に利用されていたレトロな鉄道グッズなどが展示されています。
こちらは郡上八幡駅の次の駅、自然園前駅。 無人・・・というのも通り越してまたすごい駅です。 切符売り場も無ければ改札も無い。当然駅員さんもいません。 駅に入るのは左側の小さな木の橋から線路を跨いで入ります。
■長良川
郡上八幡の傍には清流として有名な長良川が流れています。 長良川は岐阜県・福井県の県境に位置する大日ケ岳から伊勢湾までの全長166km。 郡上八幡は長良川沿岸でも上流に位置し、川底まで見える綺麗な水流にはマスやアユが多く生息しています。 休みの日になれば鮎釣りやキャンプ、急流をゴムボートで下るラフティングで賑わいます。
■郡上八幡城
郡上八幡城は1559年に遠藤盛数によって築城され、400年以上の歴史を持ちます。 現在の天守閣は昭和8年に再建されたものですが、木造造りで作られた天守閣は趣があり戦国時代を想わせます。 石垣の中から伸びる松の木がとても印象的です。 天守閣の中は展示場になっており、関ヶ原合戦での褒章として徳川家康から拝領された「金の弩標」や、戦国時の鉄砲や弓などの色々な歴史的資料が展示されています。
■水都・郡上八幡
郡上八幡城の城下には、大正・昭和初期の面影を残す情緒溢れる城下町が広がります。 石畳の道に、町のすぐ傍を流れる吉田川・小駄良川からサラサラと聞こえる川の音がより一層風情を感じさせます。 夏には日本三大民謡踊りの一つでもある郡上踊りが一ヶ月以上の間開催され、特に「徹夜踊り」と呼ばれるお祭りでは、お盆の4日間、徹夜(!)で踊り続けます。
長良川支流の小駄良川と郡上八幡の町並み。
郡上八幡には名水百選の中でも第1番に選定された名水、宗祇水があります。 連歌の宗匠、飯尾宗祇が室町時代に、この水にまつわる歌を詠んだ故事が名前の由来になっています。 写真を見ると、水源から水が溜まる箇所が何段も分かれています。 これは、一段目は飲み水、2段目は野菜をすすぐ水、3段目は鍋などを洗う水と分かれているんだそうです。 こういった所から、この名水が昔から地元の人の身近な生活水であったということが伺えます。
水の町・郡上八幡では町中に水路が張り巡らされていて、いたる所にこういった水呑場が設けられています。 飲んでみると、ほんの少しの味の濁りも無い水に驚きます。(市販のミネラルウォーターよりもずっと美味しい!)
■郡上八幡動物病院
郡上八幡駅から国道156号線を北に進むと、左のような看板が見えます。 看板の指示に従って進んでいくと・・・。
どこかで見覚えのあるモダンな建物・・・。
やしろ動物病院・・・!?
郡上八幡の町から長良川を挟んで山間にあるのが、やしろ動物病院のモデルになっている郡上八幡動物病院です。 ガウガウわー太の作中ではボロ病院っていう設定になっていますが、モデルの動物病院は新築で外観も院内もとても綺麗な病院です。
梅川和実先生の大学時代の同期生であるという、郡上八幡動物病院の院長先生にガウガウわー太についてお話を伺いました。
「今のところ来院されるお客さんからガウガウわー太について言われた事は無いですねぇ。 私はバンチを読ませてもらっていますけど、ここらへんではあまりバンチは売ってないですし(笑) 2年前ですかね、ちょうどその頃に開業したばかりで、そのときに『取材させてくれー』って。 (作者とは)学生時代、同期で同じ講座だったんですよ。 梅川がマンガ描いていたって事は知っていましたけど、ここまで有名になるとは思ってなかったですね。 うちらの(同期の)中では出世頭なんじゃないかなって言ってますけど(笑)」
来院する動物については、
「ここら辺ではまた都会では見られない患畜も多いですね。イノシシとかタヌキとか。 犬猫でも都会では考えられない病気も多いです。例えば・・・フィラリアとか。 ここら辺では、犬も猫も外飼いが当たり前って考え方がまだまだ一般的ですし・・・。」
と院長先生の談。

郡上八幡動物病院玄関前。
「どうぶつのみなさまへ なんでもごそうだんください」
の張り紙はありませんでした(笑)
動物病院の外観写真は、郡上八幡動物病院様に掲載許可を頂いたものです。
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