ガウガウわー太 番外編 翻訳機械の巻
あーさー。

社太助(以下太助)人間♂
太助 「うー、ねみぃ。
    オヤジのやつ、ビデオぐらい買ってくれてもいいぢゃねぇか。
    深夜の再放送を見るほうの身にもなってくれよ」

舟越わー太(以下わー太)犬♂
わー太「ワンワン」

太助 「わー太のこの鳴き声、みさと先輩だぁ(はぁと」



━━━━━━社動物病院、玄関。

舟越みさと(以下みさと)人間♀
みさと「おはようございまーす」

太助 「みさと先輩ぃっ! 」
わー太「わんわん」

みさと「おはよう、わー太。太助くん」
太助 「‥‥‥‥おはよう(今日も、わー太よりあとに呼ばれてしまった)」



みさと「わー太ぁ、散歩の前に私とおしゃべりしましょう」
わー太「わん」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥?」
みさと「うーんと、今日はこっちに行きたいんだ。いいわよ」
わー太「くぅん?」
みさと「いこっ、わー太」
わー太「わぅん」






みさと「わー太、今日のお散歩はここまでよ。また明日ね」
わー太「わう」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥」
みさと「‥‥‥‥」
わー太「‥‥‥‥?」
太助 「あの、みさと‥‥‥‥先輩?」
みさと「また明日ね、わー太。それじゃあね、太助くん」
太助 「さ、さよなら‥‥‥‥」






わー太「‥‥‥‥」
太助 「‥‥‥‥」






太助 「なんだ、今日のみさと先輩。腕時計ばっかり見てたような気がしたけど」
わー太『ああ、アレでござるか。
    <ばうりんがる>とみさと殿は呼んでいたでござるよ』
太助 「<ばうりんがる>? なんだそりゃ」
わー太『太助の血の接触を人工的に行うカラクリのようでござったが』
太助 「え、血の接触!?
    みさと先輩も動物の言葉を理解できるようになったのか?」
わー太『似たようなものだと思ったでござるが』
太助 「そんな機械が出来たんだ、アニマルカウンセラーの張り紙はずすか」
わー太『早合点するなよ、太助。
    あまり精度は良くないカラクリのようでござったぞ』
太助 「ちぃ、あの張り紙。
    近所の笑い種だから俺は外したいんだよな。すぐにでも」
わー太『そう言わないでほしいでござるよ。
    あの張り紙を頼りにしているモノもいる故』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥、精度ねぇ。どれぐらいみさと先輩には伝わったんだ?」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥‥‥」
わー太『‥‥‥‥』
太助 「‥‥そんなに悪いの?」
わー太『拙者の口からは、何も言えないでござる』



社犬福「太助(たーすけぇぇ)、ごーはんですよぉー」






━━━━━━某団地402号室。

船越夕斗(以下夕斗)人間♂
夕斗 「みさと、おかえりー」
みさと「ただいまー、     ってゲームしながらオカシ食べちゃ駄目って言ったでしょ」

   ぽかり!

夕斗 「ってぇ、乱暴女! 嫁のもらい手無くなるぞ!
    あ、アレどうだった?」
みさと「アレ? ああ、これの事。よく解らないわよ、やっぱり」
夕斗 「わー太のくせに生意気だな。
    それとも、みさとに任せたのが間違いだったかな」
みさと「どういう意味よ、それ」
夕斗 「別に。やっぱり機械は機械なのかな」
みさと「そうね、そんなもの使わなくても、わー太とお話は出来るから」
夕斗 「ちぇ、やっぱりみさとにそれは豚に真珠だったか」
みさと「‥‥‥‥。
    
    機械で翻訳した言葉と、
    感じる意味が一致すしているようには思わなかったし」
夕斗 「みさとには叶わないな、これは封印しておこう」
みさと「夕斗、それを使ってわー太とお話するんじゃなかったの?」
夕斗 「‥‥別に」






━━━━━━尾田島家。

尾田島小次郎(以下小次郎)犬♂
小次郎『<ばうりんがる>‥‥か、これまた懐かしいものが出てきたな』

尾田島淳子(以下淳子)人間♀
淳子 「‥‥買ってしまった」

小次郎『淳子のやつ、何をやっているんだ?
    <ばうりんがる>を見つめたまま固まって』

淳子 「‥‥‥‥」
小次郎「‥‥‥‥」
淳子 「‥‥‥‥」
小次郎「‥‥‥‥」
淳子 「‥‥‥‥」
小次郎「‥‥‥‥」
淳子 「‥‥‥‥」
小次郎「‥‥‥‥」
淳子 「‥‥‥‥」
小次郎「‥‥‥‥」
淳子 「‥‥‥‥」
小次郎「‥‥‥‥」
淳子 「‥‥‥‥」
小次郎「‥‥‥‥」
淳子 「‥‥‥‥」
小次郎「‥‥‥‥」
淳子 「‥‥‥‥」
小次郎「‥‥‥‥」
淳子 「‥‥‥‥」
小次郎「‥‥‥‥」



小次郎『‥‥はぁ、仕方がないな』



小次郎「‥‥わん」
淳子 「?!(びくり)」
小次郎「‥‥‥‥」
淳子 「‥‥ど、う、し、た?」
小次郎「わん」
淳子 「な‥‥‥‥にを、し‥‥ている?」
小次郎「わうぅん」
淳子 「さん‥‥ぽ、さんぽ。希望?!」
小次郎「くぅぅぅん」
淳子 「小次郎、散歩に行きたいのか?!」
小次郎「わん!」
淳子 「さんぽ‥‥わかった、小次郎。散歩へ行こう!!」



小次郎『‥‥本当に懐かしいな。アレは俺が開発した代物じゃないか。
    まだ三枝の所にいた頃、俺のデータが参考になったはずだ。
    俺の反応は全部演技だったからな、
    俺に限りあの機械は100%の回答をはじき出した。

    だからアレを使うには
    常に演技をしなければならないと言う欠点があったはず。

    ‥‥‥‥。

    もう、演技したくなかったんだけどな、
    故障してくれないかな、淳子の持っている<ばうりんがる>‥‥』