『ファ〜スト』 尾田島委員長×太助の場合(2)
「おい、社!!お前は聞いているのか?」

・・・しまった、授業中に何を考えていたんだ!!

とっさに太助は立ち上がった。するとまわりからはドッと笑い声が漏れた。

太助の前に立っていたのは、尾田島だった。
クスクス。
尾田島は軽く握った手を口に当てて、可笑しそうに笑った。

「何をボケッとしていたのだ?もう昼休みだぞ。」

尾田島は笑うのを止め、太助を見つめた。
心なしか尾田島の瞳が潤んで見えた。

「お、おう。あ・・・尾田島、ちょっといいか?」

太助は尾田島を、学校の屋上に呼び出した。