『ファ〜スト』 尾田島委員長×太助の場合(3)
屋上には誰もいなかった。

「うひゃ〜、まだ寒いな、なぁ、尾田島?」

太助が先に屋上の扉を開けた。
尾田島は太助の後に続いて屋上に出た。
軽い突風が、尾田島の制服のスカートをひらめかせた。

「キャッ!!」

慌ててスカートを押さえた尾田島は妙に可愛かった。

尾田島は止まない風に乱される、髪とスカートを必死で押さえた。

「ちょっ・・・」

太助は尾田島を抱き締めた。

「どうしたのだ?・・・」

尾田島は、口調こそは平静を保ってはいたが、瞳が狼狽していた。